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きたみらい通信

2021年3月30日 [マメ知識,きたみらいの今]

野菜のおいしさの秘訣は厳冬期にあり!? 冬に畑で起こっている現象をご紹介します

突然ですが皆さんに質問です。オホーツクと聞いて思い浮かべることは何ですか?

「流氷」と答えた方・・・大正解です。他に「世界自然遺産 知床」や「女子カーリングチーム ロコ・ソラーレ北見」も有名ですね。しかし今回皆さんにぜひ知ってほしいことは、「オホーツクは、土も凍る!」ということです。

土壌凍結

これは現在3月の畑で20cmほど掘った土の中の写真です。土の中に氷があることが分かりますか。この現象は「土壌凍結」と呼ばれ、厳冬期に気温マイナス20度以下になる当地域では、海面が流氷で覆われるオホーツク海もさることながら、畑の土までもカチンコチンに凍るのです。

最近ではこのような光景も見られます。

雪踏み

雪には断熱効果があり、厚く積もるほど空気の冷たさから畑を守る、いわゆる掛け布団効果が高くなります。JAきたみらいが位置するオホーツクの北東部(北見市・訓子府町・置戸町)は北海道の中では比較的積雪の少ない地域ではあったのですが、近年は気候変動の影響か、積雪の多い年が増えているため、あえて雪を踏むことで雪を圧縮して薄くし、土を凍らせる栽培技術「雪踏み」が普及しています。

ここでようやくタイトル回収となりますが、土を凍らせると翌年の畑の土が「ふかふか」になります。土の中で水分が凍って体積が膨らみ、土の塊が細かく砕かれ、雪どけ後は土の中に空気や水分を含む空間が増えるためです。

ふかふかの畑

おいしい野菜作りは土作りからと言いますが、ここでは極寒の冬が「自然の力」で畑を耕してくれているのです。当地域でもこの頃はだんだん暖かくなり、雪どけが進んでいますが、土の中ではまだ凍結が残っています。畑の下の凍結がとけ、土が乾いてくる4月中旬ごろが畑仕事のスタートです!

「雪踏み」に関する記事
意外と知らない!? 農家の冬作業「雪踏み」をご紹介します

2021年3月26日 [商品情報,マメ知識]

日頃の備えが重要! 非常用持ち出し袋のチェックで防災対策を

東日本大震災から10年、北海道では胆振東部地震から2年が経ちました。最近も先月に福島県沖、今月21日には宮城県沖で地震が発生し、改めて防災対策の重要性を感じた人もいるのではないでしょうか。地震に限らず台風や大雪など、災害はいつどんな形で起こるかわかりません。一度こちらの表で持ち物チェックをしてみましょう! すでに用意をしている方は、食品の期限など改めて確認してみてください。

非常用持ち出し袋チェック表

いかがでしょうか? 今回は簡易的な非常用持ち出し袋のチェックでしたが、実際はこのほかに車や物置にも備蓄を用意するのが望ましいです。できることからコツコツと非常時の準備を進めておきましょう。

麦香旨 麦まるごとうどんを使用した災害食

また、過去の記事ではJAきたみらいのオリジナル加工商品である「麦香旨 麦まるごとうどん」を使用した災害食を紹介しています。こちらのページも併せてご覧になって、災害時に役立つ食材や調理器具の参考になさってください。
「麦香旨 麦まるごとうどん」を使用した「災害食」をご紹介します!

【連載】赤玉ねぎ/8月の畑と玉ねぎの様子をお伝えします

きたみらい地域では好天が続き、各作物の収穫がどんどん進んでいます! 玉ねぎの収穫はもう少しで折り返しです。さて、8月の赤玉ねぎの圃場はどんな様子だったのか見てみましょう。

赤玉ねぎ7月と8月の比較

左が7月30日の様子、右が今回8月27日の様子です。葉も枯れ上がり、一気に様変わりしました。玉もふた回り大きくなり、持つとずっしりと重みを感じます! 上の写真は撮影まで1カ月間隔を空けていますが、その間頃の8月13日には下の写真のような状況でした。

8月13日の様子

7月の写真でも、ところどころ葉が倒れているのが分かると思いますが、それから2週間後にはここまでべったりと倒れています。

 

【玉ねぎのマメ知識】
初めて見る方は驚くかもしれませんが、これが玉ねぎの正常な生育です。玉ねぎは葉が倒れてからも、葉に残った養分や根から吸いあげた水分で鱗茎の肥大が続きますが、大きくなりすぎないよう、収穫の前には機械を使って土の中の根を切っていきます。そうすることで、葉が枯れるのも早まり、2週間ほどたてばここまでカラカラになります。

葉が枯れた様子

皆さんの見慣れた玉ねぎの姿にかなり近づいてきましたよね。

連載でお伝えしているこの畑も、いよいよ収穫を迎えます。次回は収穫作業の様子をお伝えしますのでお楽しみに!

2020年8月11日 [マメ知識]

刈り取り後の小麦畑でよく見る ”麦稈(ばっかん)ロール” の重さは何kg?

いきなりですが問題です! 北海道に住む人なら一度は見たことがあるこの大きな麦稈(ばっかん)ロール。小麦を刈り取った後に残る麦わらで作ったものですが、重さはいったい何kgでしょうか?

麦稈ロール

答えは・・なんと約300kgです!

前回の記事『秋まき小麦の刈り取り作業の様子をご紹介します!』で、コンバインでの収穫の様子や麦稈ロールを作るロールベーラーという機械の写真をご紹介していますので、そちらもご覧いただけると、近くで見たときの大きさを感じていただけると思います。出来上がった麦稈ロールは今後、牛の敷わら(牛のベッド)として使用されます。

麦稈ロールのある風景

生産者の方が丹精込めて作った小麦が皆さんのもとに届くまで、どうぞ楽しみにお待ちください。

【連載】赤玉ねぎ/7月の畑と苗の様子をお伝えします

JAきたみらいでは赤玉ねぎを含め、玉ねぎの収穫がスタートしました! 本格的な収穫シーズンの到来です。このブログで成長過程をご紹介している赤玉ねぎは中晩生のため、収穫まではもう少し。さて、圃場を見てみましょう。

6月と7月の比較

前回(左)の撮影は6月23日、今回(右)の撮影は7月30日です。

5月と6月の比較では、草丈の伸びが顕著でしたが、今回変化はさほど見られません。1カ月前の濃い緑から変化し、生育終盤の姿となってきました。

赤玉ねぎの全体はこのような感じです。小さかった苗がすっかり玉ねぎらしくなりましたね。

赤玉ねぎ7月

【赤玉ねぎのマメ知識】
切っても中まで赤いのが赤玉ねぎ。

赤玉ねぎ

しかし、収穫前の今の時点で半分に割ってみると・・

収穫前の赤玉ねぎ

まだ中心部分までは色が入っていません!

赤玉ねぎが色付くのは外側の鱗片から。そして、始めは玉の上部の色が濃く、下に向かって色が広がっていくイメージです。

赤玉ねぎの色付き

赤玉ねぎは品種や生育の状況、作業のタイミングによって、色の入り方が違ってきます。外皮がきれいであることだけでなく、中まで赤い玉ねぎを目指して生産しています。

【連載】赤玉ねぎ/6月の畑と苗の様子&「きたみらい赤玉葱振興会」の設立総会開催

去る6月5日、JAきたみらいセンター事務所にて「きたみらい赤玉葱振興会」の設立総会・第1回定期総会が開催されました。きたみらい地域に2つあった赤玉ねぎの生産組合が、新たな組織を立ち上げ、高品質な生産と販売拡大に向けてスタートを切りました! 新型コロナウイルスの影響から総会の開催は遅れましたが、これまでの記事でもお伝えしている通り令和2年産の栽培はすでに始まっています。

「きたみらい赤玉葱振興会」の設立総会

さて、今回も畑の様子を見てみましょう。

赤玉ねぎ5月と6月の比較

左が5月26日、右が今回6月23日の撮影です。もう、畝間(うねま)が見えないほど大きくなり、畑の眺めもがらっと変わりました! この撮影の前週に恵みの雨も降り、すくすく順調に育っています♪

【玉ねぎのマメ知識】
上の写真でもわかるように、茎の根元が徐々に膨らんできました。

鱗茎

この部分こそ、私たちが普段玉ねぎとして食べているところで、「鱗茎(りんけい):鱗葉の集合体」と呼びます。この鱗茎の膨らみ方は葉(鱗葉)と大きく関係しています。

葉がついたままの状態の玉ねぎを縦半分に切ってみます。

鱗茎縦割り

そしてこちらが、半分に切らずに、葉を一枚ずつはがしたものです。

鱗茎をはがした図

葉一枚一枚が、鱗茎とつながっているということがよく分かりますね(ちなみに、赤玉ねぎが中心部分まで赤くなるのはもう少し先です)。葉が大きく厚みを増すと、鱗茎も同じく厚みを増します。また、成長するにつれて内側から新しい葉が一枚ずつ出てきて、鱗茎の枚数も増えます。つまり、葉の一枚一枚が玉ねぎ自体の仕上がり(大きさ)にも影響するということ。葉を傷つけてしまうと傷口から病気が入って、鱗茎が傷んでしまうこともあります。ですから、生産者の皆さんが管理作業で玉ねぎ畑に立ち入るときには、葉を傷つけないよう作業の方法やタイミングに気を付けていますよ。

丁寧な管理作業、収穫を経て、皆さんのもとにおいしい赤玉ねぎをお届けできるよう、これからも生産者の努力は続きます。

【連載】赤たまねぎ/5月の畑と苗の様子をお伝えします!

4月の植え付け作業から、1カ月以上がたちました。きたみらい地域の5月は気温の低い日もありましたが、適度な雨と初夏の陽気で作物全般ほぼ平年並みの生育となっています。

さて、赤玉ねぎの畑を見てみましょう。

5月圃場の様子

植え付け直後よりも葉の数が増えて、草丈も大きくなりました!

前回の撮影が4月27日(左)、今回が5月26日(右)です。下の比較写真を見ると1カ月での成長具合が良く分かりますね。

1カ月の成長

根元の赤色もこれだけはっきりしてきましたよ!

赤玉ねぎの根元

 

【玉ねぎのマメ知識】
1カ月での成長速度にも驚きますが・・苗になる前の玉ねぎの種を皆さんは見たことがありますか? 実はこんなに小さいのです。

玉ねぎの種子

最初の種がこれだけ小さかったことを考えると、種を撒いてから約3カ月で1枚目の写真ほどに成長するのはもっと驚きですね! 玉ねぎたちがこれからも元気に育つよう、引き続き応援よろしくお願いします(^^)

かぼちゃの定植作業の様子をご紹介します!

夏野菜としてだけではなく、その保存性の高さで秋から冬至まで大活躍する野菜といえば 、かぼちゃですね! きたみらい地域では、かぼちゃの定植が5月下旬ごろから始まっています。こちらが畑に植える前に、ビニールハウスで育てられたかぼちゃの苗です。

かぼちゃの苗

ビニールハウスの温度を30度以上に保つことで、種をまいて2週間ほどでここまでの苗に育ちます。初葉と呼ばれる大きな2枚葉の中心に生えている、ギザギザした葉の成長した姿は、皆さんも園芸店などでよく見掛けると思います。

大切に育てられた苗は、いよいよ畑へと植え付けられていきます。あらかじめ穴が開けられている箇所に、移植機で苗を落としていきます。

かぼちゃの植え付け作業

そして、この落とした苗を再度手でしっかりと植え直していきます。かぼちゃは収穫を含め、手作業で行う工程が多く、とても手間を掛けて作られているのです。

かぼちゃの植え付け作業2

JAきたみらい産のかぼちゃは「味平」「えびす」「虹ロマン」などさまざまな品種が育てられており、生食、加工用合わせて20戸の農家さんのもと967アールの面積で作付けされています。かぼちゃの本格的な収穫、出荷は例年9月頃から始まります。収穫の秋が待ち遠しいですね!

 

☆最後にちょっとしたマメ知識・かぼちゃの保存方法☆

かぼちゃの保存に最適な温度は10度~13度とされています。まるごと保存する場合、新聞紙に包み風通しのいい場所で保存すると、長期保存が可能です! この長期保存の過程で、かぼちゃのでんぷん質が糖質へと変わり甘味がアップしますよ。甘いかぼちゃが食べたい方はぜひ、買ってからすこし寝かせて食べてみてください!
※常温で長期保存可能なのは、まるごと保存した場合のみです

【連載】赤玉ねぎ/4月の畑と苗の様子をお伝えします!

JAきたみらいでは今年度より、赤玉ねぎの新しいブランドを立ち上げ、生産者一同一致団結して取り組んでいます! 全国の皆さんにJAきたみらいの赤玉ねぎをもっと知っていただけるよう、赤玉ねぎのホットな情報を不定期連載でお届けします♪

赤玉ねぎ

さて、きたみらい地域では、4月下旬より主要作物の春作業が本格化していますが、赤玉ねぎの圃場でも順調に苗の植え付け作業が行われています。2月の中旬からビニールハウスで大事に育てられた苗が、ついに畑にデビューしました!

4月の圃場

今の苗の大きさはこれくらいです。

4月の苗

根元にほんの少~し赤みがかったスジが見えますか?

4月の苗2

この小さな苗があと3カ月もすれば、1枚目の写真のような深い赤色の玉ねぎに成長するなんて、なんだかとっても不思議ですよね。このあと収穫を迎えるまで、苗の色がどうやって変化し、どれくらい大きく成長するのか・・ご報告していきますので、お楽しみに(^^)

2019年8月29日 [きたみらいの今,マメ知識]

【畑のマメ知識】じゃがいもはどうやって収穫しているの?

現在、JAきたみらいではじゃがいもの収穫を行っている真っ最中ですが、じゃがいもがどのように収穫されているかご存じですか? 今回は、じゃがいもの収穫過程をご紹介します。

じゃがいも畑

じゃがいもは大きくなりすぎると変形したり、裂開してしまったりして正品にならないものが増えてしまいます。そのため茎葉処理機という機械で茎葉を先に刈り取ります。これはじゃがいもの成長を止めるために必要な作業で、下の写真のように茎葉が完全に枯れてからが収穫の始まりです!

完全に枯れた様子

こちらの写真は「ハーベスター」と呼ばれる収穫機械の上で、掘り起こされたばかりのじゃがいもを選別している様子です。

選別作業

正品にならないじゃがいもは、加工用のじゃがいもとして使用するか、澱源(でんげん)としてデンプンに利用されます。その後それぞれコンテナに入れられたじゃがいもは、選果場で規格ごとに分けられて出荷されます。

このように、じゃがいもが消費者の皆さんのもとへ届くまでには、たくさんの作業が積み重なっていることがお分かりいただけたでしょうか? JAきたみらいでは、生産者の方と協力してより良い正品が届けられるように努力しております。スーパーなどで、きたみらい産のじゃがいもを見掛けた際にはぜひ手に取ってみてくださいね!