じゃがいもの豆知識
じゃがいもの保存方法
「じゃがいも」は光(蛍光灯も含む)に当たり、緑色に変色(緑化)することで、有毒なグリコアルカロイド(ソラニン、チャコニン)が生成されます。暗い場所で、また出来るだけ新陳代謝を抑えるために低温(3~5℃程度)で、適度な湿度のある場所で保存しましょう。
また、リンゴと一緒に保存すると、エチレンガスの影響で発芽しにくくなります。
生のまま0℃以下にしてしまうと、でんぷん質が破壊され、味が落ちてしまいます。低温での保存が必要ですが、くれぐれも凍結させてしまわないよう注意しましょう。
※グリコアルカロイド
じゃがいもの芽や緑化した皮部に含まれる物質。摂取すると、頻脈・頭痛・嘔吐・胃炎・下痢・食欲減退を引き起こします。
適切な保存と、芽とりなどの適切な調理を行えば問題はありませんが、小芋や緑化した芋には多く含まれる為、幼稚園や学校で栽培したものを調理して中毒を起こすと言うケースが報告されています。
注意の方法としては、緑化したものやじゃがいもの芽を食べないことです。適切な処理を行えば問題はありません。
じゃがいもの栄養
ビタミンC
じゃがいもには、健康に欠かせないビタミン・ミネラルはもちろん、おなかをきれいにする食物繊維もたくさん含まれていると言われています。
じゃがいもにはみかんと同程度のビタミンC が含まれ、でんぷんによって保護されている為、煮ても焼いてもあまり減らないと言う特性を持っています。2~3個を食べれば、1日に必要な量を十分に取ることが出来ます。
カリウム
じゃがいもには特にカリウムが多く含まれているので、食塩の取りすぎを防ぎ、高血圧予防にもなります。
じゃがいものカロリーについて
じゃがいもは、カロリーが高そうに思いますが、同じ量で比較すると、実はごはんの約半分しかありません。食物繊維も適度に含んでいて太りすぎを防ぐことも出来ます。
欧米では、じゃがいもは美容と健康に良い「完全に近い食品」だと言われています。成人病の予防ができ、肌がきれいになり、スリムになって、ストレスも解消してくれる。まさに、現代人にとって最も重要な野菜ともいえます。
主な栄養成分(可食部100gあたり)

栄養成分の説明と摂取基準

じゃがいもの旬
北海道のじゃがいもの旬は、一般的には収穫が始まってからの3カ月間(9~11月頃まで)と、言われていますが、年明け以降の貯蔵庫でたっぷり眠ったじゃがいもは、品種により差はありますが、でんぷんが糖化する事で甘さの増した2~4月頃が本当の旬なのかもしれません。ただし、油で揚げるなどする場合には、焦げやすくなっていますのでご注意してください。
じゃがいもの調理
ゆで方
ゆでるとき・蒸すときは可能であれば、皮付きのまま調理し、後で皮を剥く方が水っぽくならず、ホクホクとして ビタミンC の損失も少なくなります。
焼き方
丸ごと焼くときは、十文字に切込みを入れるか、穴を開けてから焼くと程度な水分が出てホクホクに焼きあがります。弱火から中火へと徐々に加熱し、途中で向きを変えたりしながらムラなく焼くのがコツです。じゃがいもの製品
フライドポテト
「フライドポテト」と言えば、拍子切りまたは櫛(くし)切りしたじゃがいもを油で揚げたものですが、ファストフード店でサイドメニューとしてよく食べられています。実はこの「フライドポテト」と言うのは和製英語で、アメリカでは「フレンチフライ」、イギリスでは「チップス」、フランスでは「フリット」と呼ばれ、アメリカで某ファストフード店に入り「フライドポテト」といくら発音良く注文をしても通じることはありません。
また、イギリスでは様々な料理のつけあわせとして「チップス」が好まれ、衣をつけて揚げた魚と「チップス」を盛り付けた「フィッシュアンドチップス」は非常に有名な料理で、イギリス映画では必ずと言っていいほどこの「フィッシュアンドチップス」が登場してきます。
ポテトチップス
19世紀にニューヨークのサラトガ・スプリングスのレストランで、店で出しているフレンチフライが厚すぎるとクレームをつけたお客の為に、薄く切ったものを揚げた偶然から開発されたとされています。
片栗粉(でんぷん)
本来、「片栗粉」と言うのは名前の通り、『カタクリ』という植物から採取されるでんぷんの事を指すのですが、現在「片栗粉」として一般的に売られているものはじゃがいもから生産されたでんぷんです。
北海道が主産地で、そのまま料理に使用されるほか、練り物製品や医薬品・織物用の糊などにも利用されます。
じゃがいもでんぷんの性質として、コーンスターチなどと比較してでんぷん粒が大きく、比較的低温で糊化しやすいということが上げられます。