小麦
概要
出荷時期 | 10月~翌年6月 |
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秋まき小麦について
名前の通り、「秋まき小麦」は秋に畑へ種をまき、冬を雪の下で過ごします。そして、翌年の7月下旬頃から収穫をする小麦です。

約5カ月もの間を雪の下で過ごした小麦の芽が、雪解けの進む畑から顔を出しているところです。

7月の20日頃から始まる収穫作業の様子です。農家の皆さんは毎日の天気予報とにらめっこをしながら、天気の良い日は昼夜を問わずに刈り取り作業を進めます。
春まき小麦について(春よ恋)
春まき小麦は子実のタンパク含量が高く、パン用や醸造用(しょう油)原料として需要があり、パン用として適用が非常に高く、北海道産小麦の豊かな風味が味わえます。また、伸弾性が強く、しっかりしているので、モチモチ感があり、引きの強い食感が楽しめます。4月の融雪後、速やかに捲種し、8月中旬頃に収穫されます。
小麦のお話
国内の主な産地と生産量
日本国内での小麦年間消費量は約610万トン。その内、国産小麦は約88万トンです。北海道の生産量は約54万トンで、全国1位です。
用途別では、主にうどん用に開発された品種「ホクシン」や「きたほなみ」が作付けの大部分を占めます。
また、「春よ恋」「キタノカオリ」といったパン作りに適した品種の作付けもされています。共に改良を重ね、それぞれの用途により適した品種が生み出されています。
日本で使われている小麦
日本は世界有数の小麦消費国です。しかしながら、消費量の86%は輸入によるものと、ほとんどを他国からの輸入によってまかなわれています。国別の輸入割合は、アメリカ60%、カナダ22%、オーストラリア18%となっています。
ちなみに我が国の国民1人あたりの小麦消費量は、年間約31kgです。
小麦の構造
下図のように、小麦は外皮・胚乳・胚芽の3つの部分から構成されています。米粒が単純に外皮(もみ殻)を取り除くことができ、胚乳が硬いのに対して、小麦は外皮が6層からなる強靭な皮で覆われており、胚乳がもろいのが特徴です。
小麦粉特有のグルテン
米は粒のまま調理するのに対して、小麦は粉にして利用します。
これは、小麦をそのまま炊いても美味しくなく、消化率も低いことによります。しかし、一番の理由は小麦を粉にして、水を加えて練ることで弾力性と粘着性を備えた小麦粉特有の「グルテン」ができるからです。
小麦粉には「グルテニン」「グリアジン」と呼ばれるタンパク質が含まれていますが、水を加えてこねると、この2つが結びつき「グルテン」となります。
パンが膨らんだり、麺にシコシコした歯ごたえが生まれるのは「グルテン」の働きによるものです。

小麦の種類と用途

硬質小麦
タンパク質を多く含んだ小麦です。粒が硬く、加工された粉は強力粉と呼ばれます。
粉にして水とこねたとき、粘りと弾力が強く、パンや中華麺に向きます。
主にアメリカ産、カナダ産。

中間質小麦
タンパク質の含有量は中くらい。加工された粉は中力粉と呼ばれます。
粉を水とこねたときはノビがよく、日本麺に向きます。
主にオーストラリア産、国産。

軟質小麦
タンパク質の含有量が少ない小麦。粒は柔らかく、加工して薄力粉と呼ばれます。
粉を水とこねたときは適度に柔らかく、ケーキ等の菓子、天ぷらに向きます。
主にアメリカ産。
タンパク質の量で決まる小麦粉の種類
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